人間はどの動物よりも重力から解放された動物です。犬、馬、牛など、たいていの動物は4本の足で自分の体重を分散して支えています。これが2本になったということは、足一本あたりの重力の負荷が大きくなったということです。
そのため、重力から解放された動物、つまり人間は重力によって負担をかけさせられています。長時間労働も重力の負荷がかかりますし、背の高い人や体重の重い人も重力の負荷がかかります。体が大きい人は重力に逆らう生き方になりやすいので、小柄な人よりもやつれやすいのです。背が高い人が立っているのと、小柄な人が立っているのとでは重力の負担が全く違います。
では、大柄な人はどうすればいいかというと、「睡眠時間を増やして重力から解放される時間を延ばす」ことです。起きている問は重力に逆らっているわけですから、重力から解放される時間を増やせばバランスがとれるわけです。
重力の負荷がかかると心臓に負担がかかって狭心症になったり、不整脈が出ます。不整脈は完全に心臓の負担から起こっていることです。だから、太りすぎの人や身長が高い人、睡眠時間が少ない人は、たっぷりと睡眠をとることが大切です。短時間睡眠健康法も流行っていますし、5時間以内の短い睡眠を奨励する本も出ていますが、あまりおすすめはできません。
たしかに、短時間睡眠は交感神経が緊張して活力が出るのですが、長期間にわたって行っていると、生き急いでしまう、つまり寿命が早く尽きるというリスクもあります。長期的に見た場合、顆粒球を増やし、病気の原因となります。
例えば、皮肉な話なのですが、流行っているバーのママは病気になり、逆に流行らないバーのママはいつまでも健康です。
流行っていると、夜中いつまでも立っているでしょう。繁盛してお客さんがたくさん来るので、営業時間も自然と延びる。その間ずっと立ち仕事が続くので、体に負担がかかって病気になる。ところが、流行らないバーのママはいつまでたっても健康なんです。睡眠時間7時間の人が一番長生きするというデータがありますが、これは理にかなっているのです。
寝付きが悪い人は「眠れないときに試してみる8つのこと」が参考になります。