2500グラム以下で生まれた赤ちゃんは、ふつう未熟児と呼ばれます。けれど、2000グラム以上なら、現代の医学からすれば、まず問題なく育つでしょう。1000グラム以下の赤ちゃんは、超未熟児と呼ばれます。これくらい少ないと、死亡率はかなり高くなってしまいます。
未熟児の赤ちゃんほ体重が少ないというだけではありません。体の各器官も未成熟で、まだまだ母親の体内を出られる状態にはなっていないのです。そのため、いろいろな弊害があらわれます。
まず、皮下脂肪がほとんどないため、体の熱がどんどん逃げていってしまいます。すぐに暖めなければ、凍死してしまいます。また、酸素を取り入れる肺も未成熟である。それもそのはずで、体内の赤ちゃんはお母さんの取り入れた酸素をもらっているため、肺は使っていないのです。
生まれるときは、充分、使用可能な状態になっているのが普通です。このため、全身に酸素不足が起こり、細胞が次々と死んでしまうのです。
逆に、過多になれば、失明などの弊害もあらわれます。
しかし、最近の医学の発達は、1000ラムくらいの赤ちゃんでも約半数ほ助けることができるようになりました。今から、数年前までは、生存率は10パーセント程度だったのです。
未熟児の出産率は、近年、どんどん高くなっています。1980年のデータは、誕生した赤ちゃん158万人に対し、未熟児が8万2000人、超未熟児が1500人近くいました。未熟児がふえた理由は、さだかではありませんがおなかにいる赤ちゃんを大事にしてあげてほしいのです。