毛は、剃ると濃くなる。これは通説ですが、果たして本当でしょうか?特に女性にとっては、大変に興味深く、かつ深刻な問題です。毛深いことは、若い女性の悩みのベスト・テンに必ずランク・インされるほど困ったものです。
確かにストッキングの下でうずをまいているようなスネ毛はいただけないのは当然です。いくら足の形がよくても、幻滅するというのが男の本音です。
ワキの下のムダ毛は処理は、一般化しました。濃かろうが薄かろうが、女性なら習慣として処理するのが当然です。剃らなくても、脱毛クリームなど豊富に揃っているから、選択肢はたくさんあります。永久脱毛も流行しています。お試し脱毛キャンペーンなども気軽に利用できる機会が増えています。
では、手足のムダ毛はどうでしょう。なにしろ範囲が広い。女性雑誌では春から夏にかけて一斉に「ムダの上手な処理方法」とかの特集が組まれます。剃る、軽石でこする、脱毛クリームを使う、脱色する… など。どれも一時しのぎに変わりないといったところでしょう。
ワキの下なら剃って毛が濃くなってもあまり困りません。常に処理するところですし、少々はえてきたって、袖がある服を着ていれば目立つこともありません。ところが、手足は非常に困りモノです。
夏ならいつも腕を出しているし、ストッキングをはかないことも多いでしょう。ムダ毛の処理法として、剃ることが一番、手軽で簡単です。カミソリでサッとひと撫でするだけです。でも、剃るたびに濃くなるのが事実なら、男性も顔負けの毛深い手足になってしまいます。では、脱毛クリームならどうかといえば、ノーという女性が少なくないのです。
刺激が強いので、肌あれを起こすことがあるからです。それに、割と時間と手間がかかるので、手足をすべて済まそうと思うと、大変な労力がかかります。
最近は、美容サロンの永久脱毛の人気が高まっている。しかし、これは費用がかかる上に時間もかかります。したくてもできないという女性の方が多いのではないでしょうか?ムダ毛というのは、男のわがままよりも女性を困らせているようです。
さて、毛を剃ることと濃くなることの関係だが、医学的には無関係です。結論からいえば、見かけ上、濃くなったように見えるだけなのです。どの部分の毛でも、皮膚に接している根元の方が、先端より太いものです。それを根元で剃ったとすれば、底面積の太い部分が見えることになります。根元がそのまま伸びてくると、一時的に全体の毛の断面積が増えて、黒々と見えるのは当然です。剃ったからといって、毛の数や毛の色に変化が起きて、濃くなるということはありません。
赤ちゃんの頭部を剃ると、黒くていい髪の毛がほえてきます。昔の人はよく言ったが、これも同様の原理です。毛には、長毛、短毛、生毛の3種類があります。長毛は、頭髪、ひげ、ワキ毛、陰毛など。短毛とは、眉毛、まつ毛、耳毛などです。
生毛は細くて軟かい毛で、全身のいたるところにはえている毛です。毛にも役目があって、皮膚や器官の保護、それに神経と連絡して感覚をつかさどっている。頭髪やひげ、ワキ毛や陰毛などの長毛は、自然のままにはやしておいた方が、性力とか性欲の維持には必要だという説もあります。女性にとっては悩みのタネになりますが、男女逆転の風潮が強い昨今、「毛深い女性が好き」という男性の登場もあり得るかもしれません。