【嘘】免疫療法はほとんど効果がない

免疫療法は、最近注目されているがんの治療法で、ネットで検索すると、実に様々な免疫療法が出てきます。しかし、これらのほどんどは、まったく効果がありません。

がん治療に携わる医師が断言しています。免疫療法の多くは、保険診療の対象ではありません。患者は百万円単位の費用を支払って、治療を受けます。
しかし、免疫療法に携わる医者たちは、効果がないことを知りながら、患者に高額な費用を請求しているのです。免疫療法に携わる企業の中には、株式を上場しているところもあります。上場している企業ならある程度、信頼できるのではないかと考えるかもしれませんが、それは誤解です。

そもそも投資家は、がんの治療に詳しくありません。言い方は過激ですが騙すのはは難しくありません。騙して上場した企業など、まったく信用できないでしょう。しかも、それらの企業は、株式の上場によって得た利益を使い、大学病院に多額の寄付をしています。その見返りとして、企業は大学と提携関係を結びます。ホームページではそれを大々的に紹介しあたかも権威ある大学が免疫療法を保証しているかのように見せているのです。
それを黙認している大学にも問題があると思いますが、手口が巧妙で悪質なのです。

患者が悪徳な医者を訴えられない理由とは

「NK細胞療法」と称しているものも、すべてデタラメです。ホームページにも書きたい放題でデタラメな情報を掲載し、患者や家族を編しています。

そんなに悪質な治療をしているのであれば、騙された患者がなぜ訴えないのか? と疑問に思うかもしれません。それは、裁判を起こしても勝てないからです。

末期がん患者は、死の瀬戸際にいるのです。裁判所自体が「どんな治療をしても助からない」と考えています。ですから、裁判を起こしても患者が勝つことはありません。無駄なのです。

それをいいことに、悪徳な医者はやりたい放題をやっています。いってみれば、がん患者から多額の金を巻き上げる、新手の詐欺です。
では、免疫療法の99% になぜ効果がないといえるのか、根本的な問題を説明しましょぅ。それを理解していただくためには、免疫システムについて簡単に知っていただく必要があります。

免疫には3タイプある

そもそも免疫とは、体を病気から守るシステムのことです。その免疫システムには「感染症の免疫」「自己免疫」「腫瘍免疫」の3種類があります。

予防接種などでご存知の「抗原・抗体反応」は、感染症免疫のひとつです。「抗原・抗体反応」は、人間に害を与える細菌(抗原)が体内に入ってきたときに、それを抗体が迎え撃つというものです。

ただし、抗体はすぐには作られません。時間がかかります。新しい敵に即座に反応できるわけではなく、事前に準備をしておかなければ、敵を倒せないのです。
感染症の免疫システムでは、体に新しい敵が侵入してくると、その敵を学習し、抗体が作られます。そして、次に同じ敵が現れたときに、準備していた抗体が迎え撃つのです。

この仕組みは、秋になると受けるインフルエンザの予防接種を考えるとわかりやすいでしょう。

インフルエンザの予防接種では、その年に流行が予測されるインフルエンザウィルスを培養してワクチンを作り、体内に注射します。すると体内では、インフルエンザウィルスに対する抗体が作られます。

して、実際にインフルエンザウイルスが体内に侵入してきたときには、すでに抗体ができているので、即座に攻撃ができるのです。

一方で、事前の学習や準備なしに、迅速に敵を攻撃できる免疫もあります。事前準備が必要な免疫、即座に攻撃できる免疫、様々な免疫が連携し合って感染症から体を守っているのです。ですから免疫力が強い人は風邪も引きません。このように外部から侵入してきた敵に対して攻撃するのが感染症の免疫です。
自己免疫は、免疫が自分の体の一部であるにもかかわらず、敵と判断し攻撃をするものです。

たとえば、リウマチをはじめとする膠原病やぜんそく、アトピー性皮膚炎、花粉症などは自己免疫によるものです。このように、自己免疫が原因で起こる病気をまとめて「自己免疫疾患」といいます。腫瘍免疫はがんの免疫です。がん細胞は珍しいものではなく、健康な人の体内でも日常的に発生しています。その数は、はっきりと数えることはできませんが、計算上では、毎日数千個が発生していると推測されています。

それでもがんにならないのは、健也場免疫が働いているからです。

がんの免疫で主役の役割を担うのがNK細胞

腫瘍免疫で主役的な役割を果たしているのがNK(ナチュラルキラー)細胞です。人体には、およそ数百億個のNK細胞が存在し、常に体内をパトロールしています。そして、がん細胞を発見すると、すぐに攻撃して殺してしまいます。

健康な人の場合は、このNK細胞の働きが強い(活性が高い)ため、がん細胞ができてもすぐに殺されてしまい、がんにならずにすんでいるのです。

このようながんの免疫の仕組みは、1970年代に米国NIH(国立衛生研究所)などが発見しました。NK細胞のすごいところは、どんな種類のがん細胞であっても攻撃することができることです。特定のがん細胞のみを攻撃する細胞は他にもありますが、あらゆるがんに万能なのはこのNK細胞だけです。

米国NIHは数千億円の予算を投入し、NK細胞の研究を進め、効果的ながん治療法「LAK療法」の確立を試みました。壮大な臨床実験も行われ、NK細胞ががんを殺すことが証明されましたが、

その後「LAK療法」が普及することはありませんでした。その理由は、NK細胞を効率的に培養できなかったからです。NK細胞ががんを消滅させることがわかっても、うまく培養できなければ治療に使うことができません。

がんの殺し屋として働くのは元気な人の体内にいる「活性が高い(元気な)NK細胞」ですから、すでにがんに雁っている人のNK細胞は役に立ちません。それを培養して活性を高くする技術が必要なのです。

ガンの自然療法
http://www5a.biglobe.ne.jp/~wahuu/cancer/

がん細胞は頻繁に性質を変えて免疫をくぐり抜ける

局、「LAK療法」の実験は中止されました。代わりにがんの免疫として注目されたのがキラーT細胞です。T細胞は白血球の仲間で免疫細胞のグループに入ります。そのひとつがキラーT細胞です。

キラーT細胞の一部が特定のがんの細胞を認識して、攻撃することはわかっています。ただし、がん細胞は非常にずる賢いい生き物です。頻繁に性質を変えて免疫システムの網の目をくぐろうとします。

がん細胞が少し性質を変えるとキラーT細胞は攻撃できなくなってしまいます。このキラーT細胞は、現在ではCTL(細胞傷害性T細胞)と呼ばれることが多くなりました。

免疫療法には、このキラーT細胞を利用したものが多くあります。CTLという言葉が出てきたら、このキラーT細胞のことを指しているのだと理解してください。

また樹状細胞を利用した免疫療法もあります。樹状細胞とは細胞から樹木の枝のような突起が出ていることからこう名付けられました。樹状細胞も腫瘍免疫における働きが期待されましたが、研究によって、感染症の免疫で司令塔の役割を果たすことがわかりました。

感染症の免疫とがんの免疫(腫瘍免疫)はまったく異なります。ですから、がん細胞を認識して殺すことはできないのです。
キラーT細胞や樹状細胞が免疫療法に利用されているのは、単に培養がしやすいからです。効果は期待できません。インターネットで「免疫療法」をキーワードに検索すると、600以上の医療機関がヒットします。そのほとんどがNK細胞ではなく、キラーT細胞や樹状細胞を利用した免疫療法です。

NK細胞療法と称するものもありますが、これもまた偽物です。NK細胞を特異的に増殖して活性化させるのではなく、リンパ球全体を増殖して「その中にはNK細胞も含まれています」という程度のものです。

言葉遊びのようなものです。活性化されたNK細胞は、免疫の調整を行っているサイトカインを体内に放出します。大量に放出されるので高熱が出ます。医療機関の中には高熱が出ると危険なので、熱が出ないほうが安全、と説明しているところもありますが、とんでもない話です。熱も出ない免疫療法で、ずる賢く転移するがんを退治することはできません。

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