がんに効くという抗がんサプリメントがたくさんあります。いずれもかなり高額です。患者の立場になってみれば「たとえ高額でも効果があるのなら」と、試してみたくなるでしょう。藁をもにすがる気持ちです。
しかし、抗がんサプリメントには効果などない、と考えたほうがいいでしょう。こんな事例があります。いまから40年前、クレスチンという抗がん剤を三共(現・第三共)が発売しました。サルノコシカケから成分を抽出したという抗がん剤です。
ところが10年後に効果を再評価したところ、まったく効果が見られずに販売中止に至りました。
販売中止になるまでの10年間で、毎年600億円を売り上げたといいますから、この抗がん剤は、三共に6000億円の売り上げをもたらしたことになります。
まったく効果のない抗がん剤で大儲けしたわけです。医薬品ですらこの状況ですから、ましてや抗がんサプリメントに効果など期待できません。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか? 最初の認可の時点では、臨床諸症状の改善が効果判定基準とされていました。この薬の場合、がん患者の食欲改善効果をもって有効とされたのです。ところが、それで、がんそのものが良くなることはなかったのです。
それを飲んでも薬にはなりませんが、毒にもならないので医者も処方するのです。それは患者側にも責任があります。患者は薬が処方されないと不安になり、「何か薬をください」と医者に要求することがあります。だから、医者も効果がないことを知っていながらも「毒にもならないからいいだろう」ということで処方するのです。
ガンワクチンは効果なし
がんワクチンも同様です。そもそもがんにはワクチンは存在しません。作れないのです。がんはエイズと同様に頻繁にDNAが変化します。ワクチンはカギとカギ穴の関係になっています。ひとつの細菌などに対して、ひとつのワクチンが存在するのです。
別の細菌には反応しません。がん細胞は次々と変異していきますので、それを追跡してワクチンを作ることはできません。ですから、エイズにワクチンができないように、がんにもワクチンはできません。大学病院では、がんのワクチンの臨床試験(有償)をしていますが、それを受けた患者は「まったく効果がなかった」と口を揃えます。がんワクチンはあくまでも研究段階なので、現時点では有効かどうかを検証しているにすぎません。
最終的に結論が出るのは5年から10年後でしょう。研究者は、研究テーマがあって国から予算が下りれば研究ができるのです。効果があるかどうかは二の次です。
研究の結果、5年から10年後に効果がなかったという結論が出れば、それはそれでいいわけです。大きく報道されて振り回される患者は、いい迷惑です。
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