心臓病を抑制するといわれる薬にスタチン系薬剤というものがあります。三共が開発したメバロチンが代表的です。一般名はプラバスタチンといいます。
新しいスタチン系薬剤も続々と開発されています。いずれも血中の脂質を改善する薬剤です。しかし、毎年のように新たなスタチン系薬剤が市場に出回っているにもかかわらず、脳卒中や心筋梗塞がなくならないのは、なぜでしょう。そもそもスタチン系薬剤には、劇的にそれらの病気を予防する効果が認められないからです。
つまり、脳卒中や心筋梗塞の原因は、血管の動脈硬化であり、血中の脂質には直接関係しないということです。
スタチン系薬剤で血中の脂質を改善しても、動脈硬化は改善しません。動脈硬化とは、動脈が硬くなる病気のことですが、近年、粥状動脈硬化症が心臓病の予後を左右するリスク要因であることが定説となりました。
すなわち、動脈内のプラークの存在の有無が、予後を左右するというわけです。スタチン系の薬剤では、プラークを改善させるというエビデンスはないのです。
もちろん、プラークの発生を予防するというエビデンスもありません。ではなぜ、医者たちはスタチン系薬剤を処方し続けるのでしょうか。LDLコレステロールを改善すれば、合併症は予防できるという仮説に基づいて、処方しているだけでしょう。
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