【本当】CTの性能はエコーには及ばない 被爆のデメリットも見逃せない

CT検査を受けたことがある人は多いでしょうCT は「コンピュータ断層撮影」の頭文字を取ったもので、X線を使って体の断面を撮影する装置のことです。画像処理を行うことにより、体の細かな情報を得ることが可能であることから、CT検査は万能のようにいわれます。

しかし、決してそうではありません。欠点もあります。

エコー検査をご存知でしょうか。エコー検査は、体の表面から超音波を当てて、体内の組織にぶつかってはね返ってきたエコー(こだま)を画像に映し出す検査です。

一般的にはエコー検査よりもCT検査のほうが正確と思われていますが、それは間違っています。エコーにも様々な性能のものがありますが、非常に高性能なエコー検査もあります。値高性能エコーでは、100分の1mm単位まで見分けることができます(分解能)。

それに対してCTの場合は、最高機種でも2mmまでしか見分けることができません。つまり、エコーのほうがCTよりも200倍も微細な診断ができるということです。

若い医師はエコーを敬遠しがち

例えば、膵臓ですが膵臓の中に膵管という管が走っています。膵管は、膵液を運んで十二指腸に分泌します。膵臓に炎症が起こると、膵臓全体が腫れ、出口が狭くなるため、膵管が拡張します。

通常の膵管は2mm以下です。それが拡張するわけですが、といっても2.5mm程度です。これはほとんどのCTで描出できません。

しかし、エコーでは、はっきりと描出することが可能です。ただ、エコーで診断するのは一種の名人芸で、誰でも描出できるとは限りません。経験と技術が必要なのです。そのせいか、若い医者は自分でエコーによる微細診断をしません。CT だけで診断しようとします。
ですから、エコーで異常あるものをCT検査だけで「異常なし」と診断してしまうことがあります。

健常者なら被ばく量が多いCT検査は避けるべき

CTの問題は、微細な診断ができないというだけではありません。被ばく量も問題です。昔に比べれば短時間で撮影できるようになっていますが、それでも相当な被ばく量です。

がんや心臓病など重大な病気を持っていて、それを診断あるいは治療するために検査を受けるのは仕方がありません。しかし、健常な人が検査による被ばくを必要以上に受けるのは、絶対に回避すべきです。

これは患者側にも問題があります。みなさんも「精密な機器で検査をしたほうが安心だ」と考えていないでしょうか。検査そのものに危険を伴うことをぜひ知ってほしいと思います。

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