ムンテラとはドイツ語でムントテラピーの略です。ムントは口、テラピーは治療を意味します。よって、ムンテラは医師が患者に説明して治療を行うことを稔称します。
一方で、医者の言葉のままに治療を進める、という意味もあります。日本のがん治療の現場でも、このムンテラに近いことが行われています。医者は、我田引水が得意です。
患者は素人ですから騙すのは簡単です。特にがん患者は、がんと宣告された途端、頭の中は真っ白になります。そういうときはまともな精神状態ではありません。しかも、医者が話す内容は、専門的であるため素人が理解することは容易ではありません。
だから医者が誘導しやすいのです。
患者は、古医者の機嫌を損ねたらがん難民になってしまうという不安もあります。がん難民とは、どこの病院でも治療をしてもらえなくなってしまうことです。ですから、医者に従わざるを得ないのです。実際にクリニックや病院に来た患者に話を聞くと、とんでもない医者の実態が明らかになります。
進行がんでは、標準治療(保険診療)を行うとき、医者は患者に「これから延命の治療を行います」と宣言します。手術やその後の辛い抗がん剤の投与を受けても完治しないという現実を知らされたとき、患者は何とか完治したいと思い必死になって他の治療法を探します。そして、免疫療法などを行いたいと医者に告げると、「あっそう、それならもう診ないから他の病院に行って」と、冷たくいい放ちます。
それを聞いた患者は、がん難民にならないために、仕方なく標準治療を受け入れます。徹底的に化学療法剤を投与してもうこれ以上、治療を継続できないと判断すると、医者は「もうあなたが好きな治療をやっていいから」と放り出します。
その段階で疫細胞療法を受けに他の病院を探すのです。しかし、その時点では、免疫力も失っているので、免疫細胞療法が強力といっても、威力を存分に発揮できるわけがありません。これが医者のエゴでなければ、何なのでしょうか。