「睡眠の大原則」4時間後・6時間後・11時間後を逃さないために、おすすめの方法は
睡眠の法則を実践し始めても、生活の中でどんな変化がみられたのかが分かりにくいことがあります。私たちは、体調が悪くなると変化に気づきますが、体調が良くなったとうことには気づきにくいです。
例えば、普段から定期的に補充していた頭痛薬を注文しよぅとしたらまだ残っていた、ということから、ようやく体調が良くなったことに気づく方も多いです。
また私たちは、おとといの睡眠を思い出すことができません。昨日の睡眠を思い出すこともできないときもあります。睡眠の記憶は常にあいまいなので、ご自分の睡眠について話すときに、「この1 週間全く眠っていない」などとオーバーに認識してしまいます。このオーバーに認識することが、しつかり眠らなくては、という焦りを生み出し、ますます眠れなくなってしまうこともあります。
そこで、睡眠の法則を実行しやすくなり、また変化を客観的にとらえられるように、睡眠の記録をとることをおすすめしています。
一般の方が睡眠の記録をしやすいようにつくられたノートがあります。記録の仕方は、まず眠った時間を塗りつぶし、ベッドに入っていた時間に央印を引き、眠気があった時間に斜線を引きます。睡眠の記録をつけるときに注意することが3 つあります。
- 手書きをする…電子媒体で睡眠の記録をとりたい方が多いと思いますが、出てきた自分の睡眠記録を見ても、いまいちピンとこないことがあると思います。手書きは億劫ですが、塗りつぶしているときの手の感覚と視覚的に塗りつぶした欄が見えることで、「結構眠っているんだな」と安心できたり、「どうも調子が悪いと思ったら今週は起きるのに時間がかかっているな」などと脳が睡眠を認識しやすい作用があります。
- 朝に記録する…夜になると睡眠を忘れてしまいますので、一番正確な朝に記録します。朝食をとったら記録するとか、職場について最初に記録するなど、現在の朝の習慣とセットにすると記録しやすいと思います。また、書き忘れてしまったらその日は飛ばし、さかのぼって記録することは必要ありません。
- 適当に記録する…記録をとる一番の目的は、ご自分の睡眠感を鍛えることです。そこで、正確に時間を測って記録することは必要なく、大体の感覚で記録しましょう。途中で起きた時間や寝付いた時間など、時計で測る必要はありません。大雑把に記録することが重要です。
以上3 つのことを心がけて睡眠の記録をとると、ご自分の睡眠に対する認識が高まります。また、何ヶ月もずっとつけるのではなく、定期的に2 週間ずつ記録する方法もおすすめします。
例えば、1年前の睡眠と比較できると、現在のコンディションが評価でき、安心材料にもなります。日本では、1 年に2 回、3 月11日( ワールドスリープディ) と9 月3 日(グッスリーの語呂合わせ)に睡眠の日が制定され、前後1週間が睡眠衛生週間になっています。
人事異動など、生活リズムが変わる4 月と10 月に備えて、このタイミングで睡眠のコントロールをするのも、コンディション管理の方法として良いと思います。
https://sleep-guide.net/important/archives/3014