「僕は運動もはとんどやらないし、それにご飯も好きなだけ食べているのに、体重はずっと60kgです。身長は170cmだから理想的です。やせる必要なんてまったくありませんよ」と自慢している人がいます。
「ちょっとさわらせてください」と私。彼の腕や、わき腹をつまんでみる。やわらかく、女性のようにポチャポチャした体つきである。「太り過ぎですね」というと、彼ほびっくりしたような表情をしました。
「最近、この手の肥満体がふえている。体重だけ見る分にほ何の問題もありませんが、さわってみると筋肉ははとんどなく、皮下脂肪がたっぷりついているタイプです。
理想の体重は、身長から110をひいた重さです、(身長マイナス100 )×00.9といった方程式がすっかり有名になってしまい、これ以内ならすべてよしと思ってしまっている人が多いのです。
しかし、そんなに単純なものではありません。スポーツマンなどは、実際に見るよりもかなり体重が多いのです。
筋肉が発達しており、脂肪よりも筋肉の方が重いのです。
いわゆる固太りといわれるものです。ところが、運動不足の方はいうなればやせ太り。見かけほそうでもなくとも、立派なデブです。これでは困る。「なるほどねぇ。どうも最近、階段を上がるとき、しんどい感じがあるはずですよ」と、そのやせ太り氏も納得。男は容量よりも固さが勝負なのです。